少し前のアシュタンガヨガクラスにて。
ヨガには、対となるものを統合する力がある、という話を聞きました。
たとえば、ヨガの1つ「ハタヨガ」。
「ハタ」という言葉は「太陽(ハ)」と「月(タ)」に由来します。互いに影響を与えあう2つのものがバランスよく存在する状態を表しているそう。
別な言葉で表すと、ヨガでは、陽と陰、裏と表、正と動など「物事は常に対になっている」ととらえます。そして、その対になっているものの差分をなくすというか水に溶くように混ぜ合わせることができるのがヨガなんだそうです。
たとえば、あまりに意気込んで物事を始めると、途中で息切れしてしまったり、出来ないことに落ち込んだり、自分を責めたり、出来ないことの言い訳を探したりする...…いわゆる"反動”があることが多い。それよりも、その時々の気持ちに左右されずにたんたんとこなしつつ、ゆっくーりとモチベーションを上げていくほうが長続きするらしい。
私がよく出ているアシュタンガのクラスでも、「今日も、たんたんとやってゆきます」とインストラクターさんが言ってからスタートします。
アシュタンガヨガは、すべてのアーサナ(ポーズ)の順番、回数が決まっているのですが、同じことを毎回やっていると、その時のカラダとココロの状態の違いに敏感になるんだなーという発見がありました。違いがないことをやることで、違いに敏感になる。
私の場合、呼吸に関してはまだまだですが、それでも、ああ今日はグラグラするなーとか、今日は伸びポーズが気持ちよくできるなーとかいろいろ感じます。でもそこで、出来ないことがあったとしても落ち込むのではなく、まあこんな日もあるかーと思う位にとどめると、気持ちが楽です。それよりも、とにかくたんたんと続けること。やめないこと。ルーティンでやることには、深くモチベーションを介在させない。
そうやってたんたんと続けてゆくと、ある日「前はこのポーズ、なかなか安定しなかったのに、普通にできてる!」と自分の進歩に気づいたりします。すぐには無理だけど、確実に変化を感じる日が来る。
また、ヨガ開始前の瞑想中もいろんな思いや考えが浮かんでは消えてゆきますが「ああ、こんなことを考えている自分がいるなー」とその考えを否定も肯定もせず、客観視するのが大事らしい。確かにそうすると、瞑想後は心がスッキリします。
短期的なダイエットとか、期日が決まった大会に出るための期間限定追い込みトレーニングであれば、モチベーションをMaxにして頑張り切れると思うのですが、私の場合そういうお祭り期間はとうの昔に過ぎており...^^。人生の中でいかに長くスポーツを楽しむか、健やかなカラダでいられるかを追求する段階に入ってきています。
ヨガの教えのように、たんたんと、かつゆったりと楽しくトレーニングやランニング、ヨガに向き合い、数ヶ月に一度出場するマラソンの大会に向けてコツコツとやってゆこうと思っている今日このごろ。
ヨガって、カラダはもちろんですが、思考まで変わるんですねー。びっくり。
そして今日、茂木健一郎さんも似たような内容の記事を書いていまして、ちょっとうれしい。
かれこれ5年、好きでも嫌いでもない“へなちょこ筋トレ”を続けてこられた理由が、少しわかった気がします。
日曜日のアシュタンガヨガでは、チャトランガ→アップドッグの流れをかなり練習しました。腕と足の使い方が、まだ課題...。
以前書いた、ヨガで変わったこと :心境編 その1はこちら。